村上世彰さんの「いま君に伝えたいお金の話」を読んでみて

レビュー垂れ流し

毎日の仕事をこなす(まさにこの表現がぴったりなのだが)人生に疑問を持ちはじめた今日この頃。お金がないために、ひたすら働いてやっと今の生活を維持している自分が惨めに感じている。何かを変えるために2020年という年は副業にチャレンジしてみた。オンラインサロンなるものに入会してみたりもした。

この本にも書かれているが、僕自身子供の頃に「子供がお金の話をするものではありません」と親に叱られた記憶が確かにある。しかも現在こうやって思い出せるだけでも複数回の記憶がある。そう考えれば、確かに日本人にとってお金は「汚いもの」で、お金を稼ぐことが「悪いこと」という認識が強いというのは当たっていると思われる。

このことに関しては、今の日本を見て自分を見て、お金の教育があまりにもないがしろにされていると感じる。 副業をやっていて感じる事は日本人セラーの弱さである。生きることに対してのバイタリティーやハングリーさが欠如してしまいぬるま湯で育った上に、お金の知識が乏しすぎる。今後の日本の教育においては必ず考え直さなければならない部分だと感じた。

お金のことをよく知らぬまま大人になると、お金の恐ろしい魔力に支配されてしまう。

☆お金をたくさん持ってる人の方が、持ってない人よりえらく見えないか?

☆値段の高いものの方が安いものより良く見えないか?

☆お金をたくさんもらえる仕事のほうが、もらえない仕事よりすごいと思わないか?

この3点を自分に照らし合わせると、本質的には全く記載通りに感じており、ましてや「実際そうじゃん」と反論さえしたくなる。まさに村上氏の言うお金の魔力に支配された人物ということになるではないか。お金の考え方に関しては、子供以下ということだと思われる。だが、村上氏が言うにはお金以外のものさしが自分の中にあれば、お金の魔力に惑わされることはなくなる。「幸せの基準」と言うものさしをしっかり持ちなさいということらしい。この点についてはなんとなく自分なりに持っていたつもりであったが、上記3点を満たしたことで、自分のものさしが脆いものであることを意味しているように感じた。

アイデアのほとんどはものにならない

村上氏が投資家ならではだと思うのだが、たくさんのアイデアが村上氏のもとに持ち込まれるということらしい。世の中にまだ存在しないものがアイディアとして先に見ることができるのならなんて素晴らしい経験なのだろうと思ってしまう。投資家目線としては、そのアイデアに投資して成功するかどうか、すなわち自分が投資したお金が大きく化けるのか、それとも失われてしまうのかという見極めが大事なことなのだろうと思うが、やはり世の中にまだ存在しないものが先に見れるというのはどこか羨ましい感じがする。

実は僕も結構いろいろなことを思いついてきた。もちろん実現したものは1つもない。実現できるとも思わなかった。行動したこともなかった。しかし最近になってやってみなくちゃわからないのではないかと言う気持ちになってきた。それで新しいアイデアを形にしてみようと最近は模索することにしている。こんなのがあったらいいなと言う製品のプロトタイプを作るだけでもかなりお金がかかってしまう。最近ではこのアイデアにクラウドファンディングという方法も使えるのかもしれないがなぜか抵抗がある。村上氏に言わせればアイデアのほとんどはものにならないということなので現実は厳しいのだろう。引き合いとしてジョブズやザッカーバーグの成功を上げてはいるが、アイデアを実現させるために果敢に現実に向き合い壁を乗り越える作業を繰り返したところに秘訣があるようである。言われてみれば当たり前。自らのミッションだと考えて取り組み続けることのみが成功への唯一の道と言う事のようである。

お金は、お金を産む卵

お金は稼いで貯めて回して増やす。増えたらまた回す。そのサイクルが大事。

今更なのだが、改めてそうなのだと思う。村上氏と違い僕の場合「無駄遣い」が好きだ。自分の人生を振り返ってみて改めて思うが、「無駄使い」ばかりして生きてきた。貯めるという最初の段階が欠如している。卵がなければ何も生まれないということだろう。

そう言いつつもどこかで僕自身としてはそんなに無駄だとは思っていない部分もある。なぜならば交換価値では得られないものが、たくさん経験価値として積み上がってきたからである。ただし、歳をとった今、生活に満足できない部分が多い。交換価値で得られるものが満足できるほど得られてないからだ。この時に「幸せの基準」という「ものさし」が実は加齢と共に揺らいでいることに気がついた。

悔しいが、お金の勉強をしてこなかったがゆえに、無駄な時間と浪費を繰り返した自分が情けない。誰かの言葉に「変えられないのは過去と他人、変えられるのは未来と自分」というのがあったのを思い出して、残りの人生はまだまだ自分の時間を切り売りする仕事を続けながら、お金を回して増やすことを覚え自分のやりたいことをやる時間を増やし、幸せな気持ちになれるようがんばる。

2020年12月14日

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